《不動産用語》
販売・賃貸を予定するマンション・アパートの部屋や、土地・家屋などの物件で、以前 自殺や殺人などの死亡事故があったもの。
心理的瑕疵(かし)物件。
さて、一口に”事故物件”といっても、そもそも、どこからが事故物件なのか?
そう考えたことはないでしょうか。正直、判定基準が明確に定まっていないため、貴方の物件がもしかすると事故物件に該当してしまうかもしれません。
この事故物件については、判断が非常に難しいですが、では過去の裁判事例も含めて、わかり易く説明します。
-
- 例) 例えば家族がいる目の前で、しかもリビングで突然睡眠薬を大量に摂取、呑み込んでしまった。
家族はあわてて救急車を呼んだが、病院で死亡した。というケースいわゆる自殺ですが、これは事故物件に該当するのでしょうか? - の判断基準は「買う人」「借りる人」「住む人」が少しでも嫌がる可能性があるなら事故物件として説明すべきであるという理念に基づいて責務を遂行します。
そのため、この問題では「事故物件」となります。裁判所判例でもこれはマル!
あっ バツと言った方がいいですね。
これは気になる人にとっては大問題です。心理的な部分ですので千差万別ですがでは「一番気にする人」に基準を合わせて判断します。
その人の身になってつつみ隠さず正直に説明することがプロとしての自覚です。
参考までに、この場合はリビングですが、ベランダやテラス、庭であっても同様にでは「事故物件」として取扱います。
- 例) 例えば家族がいる目の前で、しかもリビングで突然睡眠薬を大量に摂取、呑み込んでしまった。
-
- 例) 例えば3F建てのアパートの屋上から落ちた。事故か自殺か他殺か不明です。
このアパートから落ちましたが、落下地点は隣接する隣の敷地…。
結局、意識が戻らず半年後に亡くなってしまいましたがこのアパートは事故物件に該当するのでしょうか? - またまた難しい問題ですが、クリーンと言えばクリーンだし、ダークと言えばダークですが、皆さんどう思いますか?
このマンション、何も気にせず住めますか?「一番気にする人」に基準を合わせれば簡単です。気になる人は必ずいます。だからでは「事故物件」として取扱います。
- 例) 例えば3F建てのアパートの屋上から落ちた。事故か自殺か他殺か不明です。
-
- 例) もっと難しい質問です。実際に起きた事件です。
賃貸マンションから100m離れた路上でナイフで刺されました。
刺された被害者はマンションの敷地の端で倒れてしまい、死亡してしまいました。
このマンションには容疑者も被害者も住んでいません。被害者が逃げてきて倒れ込んだだけです。いわゆる他殺ですが、このマンションは事故物件に該当するのでしょうか?
弁護士でもすぐに答えられない…難しい問題です。裁判官によっても判断が違うと思います。裁判事例がありません。
この質問を実際に3人の弁護士に聞いてみました。 -
- A先生
- マンションの敷地内で刺されたのであれば事故物件ですが、今回は敷地内に倒れ込んでの死亡且つ、住んでいないので事故物件に該当しません。
- B先生
- マンションの敷地内へ逃げ込み、容疑者から身を隠している間に死亡してしまったのであれば事故物件と考えても良いケースですが、敷地の端へ倒れ込んでの死亡であれば該当しません。
- C先生
容疑者も被害者もこのマンションに住んでいないのだから関係ありません。
事故物件にはなりません。えっ!!!先生大丈夫??
住んでいないのだから大丈夫?そんな訳ありませんよね。
C先生の回答は間違っていると思います。
例えば外から持ち込まれた死体が遺棄されたら…
- 先生方のお話しを聞く限り事故物件に該当しなそうですね。
しかし、では「事故物件」とまではならないものの、この状況については説明します。
やはり”気にする人”は少なからずいると判断できます。全てを説明した上で、「買う」「借りる」「住む」の判断をお客様自身に決定して頂きます。
弁護士の先生方とは立場が違いますから、信頼される不動産業者としてその道のプロとして、説明することが大切です。
- 例) もっと難しい質問です。実際に起きた事件です。